ギターの種類

 ギターの3大分類

世界には様々な種類のギターがありますが、それらはアコースティック・ギターとエレキギター*1の2種類に大別されます。

アコースティック・ギターはそのままの音(生音)で演奏できる楽器、エレキギターは弾かれた音をアンプなどで増幅して演奏する楽器です。 

アコースティックギターは、さらにクラシック・ギターとフォークギター*2の2つに分かれます*3

*1

エレキギターは「エレクトリック・ギター」の略です。

*2

いわゆる「アコギ」とは、フォークギターのことです。

*3

両者の主な違いは高音弦の材質(クラシックギターはナイロン弦、フォークギターはスチール弦)です。


クラシックギター

高音弦にはナイロン弦、低音弦には金属の巻弦が張られているギターです。昔はガット弦(羊腸弦)が張られていたことからガットギターと呼ばれることもあります。

基本的には、ピックで弾くことを想定していないので、ピック・ガードがついていません。

フォークギター

高音弦にはスチール弦、低音弦には金属の巻き弦が張られています。サイズは各種ありますが、クラシックギターと比べるとボディーが大きめなのと、ネック幅が狭めなのが特徴です。指板がカーブしている楽器も多いです。また、ピックで弾くことが多いためピックガードが付いています。

エレキギター

「20世紀最大の発明」とも言われるエレキギターは、ロック、ポップス、ジャズなど様々なジャンルで使われているギターです。ボディーに取り付けられたピックアップ・マイクで弦の振動をひろい、電子音に変換したあとアンプで増幅する仕組みになっています*4。その過程で、さまざまなエフェクト(音の加工処理)をかけられるのもエレキギターの大きな特徴です。

*4

エレキギターの生音は非常に小さいためアンプなしで演奏することはでないことも、他のギターとの大きな違いになります。また、弦のテンションが全体的に弱めなので、アコースティックギターが弾ければ比較的ラクに演奏できます。


 様々なギターの種類

エレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)

ピックアップ・マイクが内臓されているギターで、ボディー下部にはケーブルを差し込むプラグがついています。生音のギターとして弾くことも、アンプを通して弾くことも可能です。

また、プリアンプ(音質の調整をする装置)も装着されているので、ライブやレコーディング、屋外での演奏などに便利です。

 

ナイロン弦が張られているエレアコ(クラシックギター系)を「エレガット」、スチール弦が張られているものを、たんに「エレアコ」と呼ぶことが多いです。


 フルアコ(フル・アコースティックギター)・・・アコースティックギターのようにボデイが空洞になっているエレキギターです。ボディが空洞になっていて共鳴胴の役割を果たすため、アコースティックギター寄りの音色を持っています。音色が柔らかく、ジャズなど好んで使われることが多いです。

セミ・アコ(セミ・アコースティックギター)・・・フルアコと同じくエレキギターの一種で、空洞のボディーを持っています。しかし、フル・アコよりはボデイが薄いためエレキギターに近い音色になっています。ジャズやフュージョン、ロックなど幅広く用いられます。


 フィンガー・スタイル・ギター・・・フォークギターの一種ですが、フィンガースタイル(フォークギターをピックではなく指中心で弾くスタイル)用に作られているギターです。ピックガードがついていない、指板の幅が通常のフォークギターより広いなどの特徴があります。

フラメンコギター・・・フラメンコ音楽(スペインの民族音楽スタイルの1つ)向けに作られたギターです。クラシックギターと形状はほぼ同じ楽器ですが、全体的にボディーが軽めで、明るめの音色になるように作られています。もし、その音色の方が気に入れば、クラシックギターの代わりにフラメンコギターを使うのも良い選択肢です。



弦数の多いギター

通常のより弦の数が多いギターです。7弦ギター*5、8弦ギター、10弦、12弦ギター*6などがあります。

これらのギターは使用可能な音域が拡がるので曲のアレンジなどをする際などに便利です。また、音域が拡がるだけでなく弦同士の共鳴も増えるので。響きも豊かになります。ただし演奏は当然難しくなるので、普通のギターをマスターしてからにした弾く方が良いです。また、これらのギターのために作曲された曲や市販されている楽譜も限られてくるので、自分でアレンジする能力も大切になってきます。


*5

7弦ギターは特にブラジルやロシアで普及しています。

*6

12弦ギターは、6本の弦をそれぞれ複弦にしたギターで、通常より豊かな響きが得られます。